神奈川県獣医師会

会長のあいさつ

神奈川県獣医師会会長神奈川県獣医師会は、横浜市と川崎市を除く県域を活動地域とし、約660名の獣医師が会員として所属しています。昭和2年に設立、昭和24年4月に社団法人となり、平成25年4月1日に公益社団法人として新たな一歩を踏み出し、本年90周年を迎えました。設立以来、本会は会員の獣医学術の向上に努めるとともに事業や活動を通してその技術と専門知識を社会に還元してまいりました。
私たち獣医師に対する一般的なイメージは、犬猫等伴侶動物を診療する「街の動物のお医者さん」ではないでしょうか。動物が人の社会に果たす役割と影響は、きわめて大きくかつ多岐にわたっていますが、そこに係る獣医師の果たす役割については意外に知られていないようです。 開業獣医師以外にも、会員は、食の安全・安心、家畜伝染病、動物由来感染症、動物福祉、自然環境に係る行政や家畜衛生、家畜伝染病予防に係る団体に勤務しています。 公務員の会員は、家畜保健衛生のための農家指導や家畜伝染病予防業務を担う家畜保健衛生所、安全な食肉の確保のための検査機関である食肉衛生検査所、食品製造施設や飲食施設を監視指導する保健福祉事務所(市は保健所)、動物由来感染症対策や動物福祉の指導・普及啓発を行う動物保護(愛護)センター、野生傷病鳥獣の保護活動や普及啓発を行う自然環境保全センターなど県や市等の行政機関に従事しています。市の保健所では、狂犬病予防業務も重要な仕事となっています。

神奈川県には獣医学科を擁する麻布大学と日本大学があり、教職員の多くが会員となっているのも本会の大きな特徴で、連携して行う学術事業は、会員の学術・技能の向上にも大きな役割を果たしています。 会員は仕事を通じて社会貢献するだけでなく、本会の公益目的事業活動に参加し、行政や関係団体と連携してその事業を支える大切な役割を担っています。また、本会では、盲導犬や聴導犬等の補助犬を必要とする方々が安心して生活ができるよう補助犬の健康管理の支援も行っています。
組織としての本会の欠かすことのできない役割として、危機管理への備えと行政への協力があります。 東日本大震災では、被災した動物の救護や保護の体制をいち早く設置し、積極的に救護活動を行いました。今後、県内で大きな災害が発生した場合や狂犬病のように人命に関わる感染症が発生した場合に備え、体制を整えています。 私たち神奈川県獣医師会会員は、獣医療をはじめ関係する学術分野がひとつの健康の概念を共有して 問題解決に当たるべきとの考え「One Health」の理念のもと、獣医師に係りのあるあらゆる分野でのニーズに的確に対応できるよう常日頃から開かれた学術講習会やセミナーを開催し、会員の学術研鑽に努め、さらに社会への貢献度を高めてまいる所存です。 これらのことは、公益法人である獣医師会会員としての使命であり、また、誇りでもあると考えております。
今現在、神奈川県獣医師会に入会されていない獣医師の皆様、社会貢献する活動をご一緒にしません か。皆様が本会に入会され、共に活動されることを願うとともに心よりお待ちしています。 一般市民の方々には、どうぞ私たち神奈川県獣医師会の活動をご理解下さるようお願い申し上げます。

平成29年4月1日
公益社団法人 神奈川県獣医師会 第12代会長 博士(獣医学)鳥海 弘